1番線

昨夜は、埼玉県にある歯科医院様の仕事で、東武東上線の朝霞台へ。

東武東上線に乗るのは十数年ぶりになるだろうか。

昔も今も、帰宅ラッシュ時の池袋駅ホームの混雑ぶりは変わっていない。

朝霞台へ行くのは初めてだったが、弊所のある池袋から急行に乗って、あっという間に着いた。

JR北朝霞駅も隣接していて、駅前は活気があり住みやすそうなよい街である。

池袋駅のホーム。

電車に乗り込んで出発を待っていると、発車間際にドア付近から“キンコンキンコン”とお知らせベルが鳴りだした。

乗客で溢れそうな車内だったので、一瞬、エレベーターの定員オーバーの知らせかと錯覚してしまう。

なぜ？　“キンコンキンコン・・・・”？？

しばらくして成増駅を通過する間際、今度はホームの向こうから、耳を疑うようなアナウンスが聴こえてきた。

女性アナウンサーの声で、

「1番線から池袋行きの電車が発車します〜まもなくドアが締まりまぁす〜1番線、イチバンセン、イチバンセン、イチバンセン、イチバンセン、、、」

なんだ？？「イチバンセン、イチバンセン、イチバンセン、イチバンセン、、、」

まるで、チャカチャカチャカカーン、チャカカーン♪　

“1番線”のラップがスクラッチを繰り返す・・・

みんな、ヘンだ思ってるよね？

と疑問に感じながら“イチバンセン”のフレーズが頭の中をリフレインしている時、

背中の方からまた不愉快な声が。

「なんであんなコ採ったんだろ？」「ありえない！」

喋っているのは若い女性のようだ。会社のコが使えないと悪口を云っている。

アニメ声ともキンキン声とも形容し難い、独特のネットリ声を車内に振りまいていた。

その声はだんだんエスカレートし、終いには「あのコどうみても◯◯だよ」と差別的発言まで飛び出す。

・・・「アンタがありえない」

どんな顔で言ってるんだろうと気になったが、そのまま電車を降りた。

現場での打合せを終えた後は、お客様を交えての会食。

気さくな方たちとの楽しい会話。男4人がダイエット話で盛り上がる。

（先生ごちそうさまでした！）

時間が経つのを忘れ、すっかり遅くなってしまった帰り道。

どこかの停車駅からまたあの声が聴こえてくる・・・

「イチバンセン、イチバンセン、イチバンセン、イチバンセン、、、、、」

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