課題その後 〜ランミーティングの成果は [仕事]
先日、建築を勉強している学生からの相談を受けた際に行なったランミーティング。
あのスケッチからその後どう仕上がったのか?
完成した作品を見せてもらいました。
建築学校の課題。「建築とは?」という基本の考え方を習得するための演習。
構想1時間(ランミーティングの間に完結)出来上がったのはこちら。
『光/風/人 をつなぐ空間』_学生の作品です。
これがその模型。着手してからも時々一緒に検討しながら修整していきました。
あまり口を出してはいけないと思いつつ、実はちょっと手伝っています。模型作るの嫌いじゃないんで(笑)
今回が初めての模型製作だったらしく、丁寧にきれいに作ろうとしていたようで、ずいぶん時間がかかってしまった様子。果たして締め切りに間に合うのか?というところでした。
ある日、もう時間がないからという理由で、せっかく考えた肝心な部分を省略しようとしていたので、
「時間がないのはあなたの理由。自分の都合で作ってはいけない」「やりたいことが表現されていないものは、いくら綺麗に作っても無駄。多小汚くてもいいから、思いを伝えるものを作りなさい」と忠言。
そのほか、プレゼンボードを作成するコツなど。
コンセプトについては要点だけを伝え、あとは自分なりにまとめるようにアドバイスしました。
【ポイント】この「建築」は、スケールを変えることにより、小さな住宅から中規模・大規模な公共施設にまで、さまざまな空間に変化・応用できるということ。
光/風/人 = 内と外 空間と空間のつながり 人と人のつながりをもたせる。
・1階の空間は、外部でありながらも天井のある内部空間としての機能も持つ。
・地上から2階~屋上へと続く階段は、それぞれの空間を繋げる装置として、場をつくる。
・大小2つの空間を分断する階段によって吹き抜けを作ることにより、自然の光と外気を採り入れることが可能。
・可動する間仕切り壁は、採光、風の流れ、そして人の導線を自在にコントロールする。
・人工的に造られた屋上庭園は、地上の自然空間とはまた違った表情を見せ、イベントのほか屋上菜園など、さまざな用途に活用。
お気付きの方もいるでしょう。そう、ル・コルビジェのサヴォア邸を意識しています。
建築を学ぶ上で基本中の基本ですからね。参考にするようにとコルビジェの本も渡しました。
発表後、他の学生に「どこかで建築をやっていたんですか?」と聞かれたそう。
そりゃぁ、こちとら、ね(笑)なんだかちょっと嬉しいです。